美子の新婚日記

アラフォーバツイチ。出会って1年未満での結婚生活がスタートしました。住まいも職場も何もかもが新しい環境の中、日々のごく小さな幸せやイラッとする出来事などついてお伝えして参ります。

シーちゃんからのメール

同僚のシーちゃんからのメール
シーちゃん、私の1歳下の36歳 独身女子


夜中から目が覚めてしまい、
携帯片手に抑えきれない思いを
吐き出す。


シーちゃんは1年付き合ってる彼との
問題のひとつである、お金についての
相談メールが来ていて、私もいろいろ
思うことがあった。


週の半分は同棲しているシーちゃんたち。
家賃を半分出してもらっている。
付き合ってる彼氏から家賃なんて羨ましい
話だと思う。


シーちゃんはいつも彼に気を遣っていて、
心の底から楽しめていないようなのだ。



お金の問題はちゃんと働かないシーちゃん
に彼から指摘があり、それに対する言い方
についてが趣旨だった。



年上と一緒に過ごすと結局上から説教
がましく言われるのが常なのか…
その部分についてはかなり共感できる。







次の日、布団の中で
その男の人の名前と一緒に過ごした頃
の風景を思い出し、ふわ〜としていた。



T…
あれ、何T??
フルネームで思い出せない…


思い出したら、SNSをたどり検索でもかけて
しまうことを避けるために忘れてしまったのか



年齢は10歳以上離れていたはずで明確な
年齢差を思い出せない。


年齢差なんて関係くらい仲がよかったから
いやいや、過去だから…
思い出なんて美化されるの、わかってる。


あの人との時間がとても心地よかった。



Tと出会った頃、彼は離婚して、彼ひとり
恵比寿の古いマンションに住んでいた。



性格は朗らかで、いつも私を受け止めて
くれた。
年下の私なのに沢山のことを褒めてくれて
いたから頑張れた。
仕事のこと、見かけのこと、とにかく全て。


どこか品があって、大人で、一緒に居れば
笑いが絶えない。



家の中も居心地よく、自分の部屋かのよう
に好き勝手過ごしていた。


マンションに遊びに行けば、飛行機の整備
に関するマニュアルを私がクローゼットから
勝手に取り出し、彼に寄り添って説明を聞く
のがとても楽しい時間だった。



ある時少し大きめの地震があった。


キャーー怖い!!Tに抱きつき
このボロいマンションでTと一緒に死ぬ
なんて絶対に嫌だーーー!!!


と言うと、
頭を撫でて彼がゲラゲラ笑ってくれた。


そういえば私が話すこと何でも笑顔で
笑って聞いてくれていた。



マンションの合鍵、冷蔵庫を開ければ
私の好きなペリエ、アイス、タバコの
果てから、バスグッツ、
そしてクローゼットには私の好きな服たち。
いつ来ても不便のないようにセッティング
してくれていた。


あ、そうか、そうだったか…。


少しずつ凍った記憶が溶けてくる。


あ、思い出した…名前。




シーちゃん、あれから時は過ぎたけど、
人との交わりって本質は一緒なんじゃない?
全ては気持ちの問題かと…


あーーー
あの時に戻りたい。
会いたい、話がしたい、抱きしめて欲しいと

妄想にふける